サンシャイン2057(原題Sunshine)の考察・ピンバッカーの真意

サンシャイン2057(原題Sunshine)は神映画
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僕がもっとも短期間で繰り返し観たくなる映画、「サンシャイン2057(原題:Sunshine)」のお話。
DVDを買ってから結構な頻度で観ましたが、先日改めてブルーレイで買って観直したため、素晴らしさを頑張ってまとめてみようと思います。
ネタバレ満載なのでまだ未見の人は見ない方がいいです

関連記事:
本作で脚本を務めた「アレックスガーランド」が、監督として「アナイアレイション」という神作品を製作しました。

こちら、サンシャインに通ずるものがあるホンモノの神作品で、考察記事を書かせて頂きました。

※当記事は
「サンシャイン2057 評価」
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などのワードで検索される方におすすめです。

目次

作品情報

公開年 2007年
原題 Sunshine
上映時間 108分
製作国 アメリカ
監督 ダニー・ボイル
脚本 アレックス・ガーランド
ジャンル SF、ホラー
主要キャスト キリアン・マーフィ
ローズ・バーン
クリフ・カーティス
真田広之
クリス・エバンス
配信サイト・媒体 市販DVD
※記事公開時の情報です

サンシャイン2057のあらすじ

50年後の近未来、太陽の消滅により地球も滅亡の危機にさらされていた。人類最後の望みを託されたのは、宇宙船イカロス2号に搭乗した船長(真田広之)や物理学者のキャパ(キリアン・マーフィ)ら男女8人のエリートたち。彼らは可能な限り太陽に接近し、太陽を再生させるという究極の任務に挑もうとしていたが、想像を絶する異常事態に巻き込まれてゆく。

ワクワクするところ

「もう少しで太陽に到達するという時に、7年前に同じミッションの為に出発し、連絡が途絶えていたイカロス1号からの救難信号を受信する
「宇宙服無しで宇宙空間に投げ出される」
「酸素が足りなくなるから殺し合いが起きる」
「メンバーが減って酸素が確保できたと思ったら、もう一人謎の乗組員がいる…」

みたいなSFホラー要素満載で、それが大好きな僕にはよだれもんです。
※本作はよく勘違いされるんですけど、いわゆる「アルマゲドン」や「インターステラー」いたいな地球滅亡系感動ストーリーではありません。ただの群像劇です。

サンシャイン2057の考察

ピンバッカーはなぜトチ狂った行動を取ったのか?

ピンバッカーの哲学が切り替わった描写は「太陽に魅了され錯乱してしまった」というセリフ以外にありません。
しかし、そこにとてつもなく力強い説得力があります。

イカロス2号で、太陽をバックにゆっくり水星が流れるのを、乗組員が見つめるシーンがあります。
当然フルCGですが、あのシーンはとてつもなく美しかった

個人的に”ブルーレイで観て一番感動した映像”です。

しかも、ジョン・マーフィーの美しいBGMもピッタリで、鑑賞してる者にさえ太陽の美しさをしっかり伝えることに成功しています

そんな太陽を、人類で一番最初に間近で見たピンバッカーが魅了されたと聞いて、十分に納得できます。
実際にピンバッカーは、乗組員を殺戮した後、イカロス2号が到着するまでの7年間一人で生き延びています。

このことから、僕はピンバッカーが「自分の寿命が来るまで、間近で太陽を崇拝し続けるつもりだったのでは」と考えています。

キャパが初めてピンバッカーに遭遇した時、ピンバッカーは腕立てをしていました。

これは、”一人でいた時でも、太陽に仕える者として堕落した生活を送ってはいけない。健康を維持しギリギリまで長生きしたい。
という意識があったということではないでしょうか。
また、初登場シーンで腕立てを見せつけることで、「こいつはきっと力強いモンスターだ・・・。」という恐怖感を鑑賞者に与えました。

しかし一つ疑問があります。
サール(精神科医)が最初にイカロス1号の展望室に到着した際、「遮光フィルターは機能していない(全開放状態)」と言いました。
遮光フィルター無しでは網膜が焼けただれてしまい太陽を直視できないので、ピンバッカーは7年間、一度も太陽を見ていないことになります。
ピンバッカーはもはや、「視覚としての太陽の美しさ」ではなく、「太陽という存在そのもの」の脅威と魅力を感じていたのでしょう。

2017年9月8日追記!
勘違いしておりました。
ピンバッカーは、この7年間も日光浴はしていたと思われます。
そうじゃないと皮膚があんなにただれていることの説明がつかない。

逆になぜ日光浴してないと思ったのかについての追記ですが、
イカロス2号の乗組員が乗り込んだ時、
既に1号の電源関係が完全にシャットダウンされており、操縦不能状態でした。

しかし、イカロス1号は救難信号を発しており、それを2号が受信したから1号の存在に気付いたのです。
もしかしたら、ピンバッカーは救難信号が発信されていたとは知らず、イカロス2号がドッキングを始める直前に慌てて1号の電源を落としたのかもしれません。

でも、イカロス2号の機械技師であるメイスが1号を復旧する際、画面や操作盤の埃を手で払うシーンがあります。
あれは、”1号の操作盤は何年間も誰も触ってない雰囲気”を醸し出していました。

だから、イカロス2号が迫る直前で、ピンバッカーが操作盤を触ったとは考えにくいのですが、
ピンバッカーは相当頭がキレる奴なので、乗組員が疑問に思わないように、埃が取れないよう注意を払いながら操作したのかもしれません。

その辺りを整理したうえでピンバッカーの行動手順を確認すると以下のようになります。

乗組員全員を虐殺

イカロス2号の乗組員が来た時に見せた「チリはチリにしかならない・・・。」という動画を撮影(動画の中でピンバッカーはかなり取り乱していたので、虐殺直後に映像記録として残した?と推測)

死体を展望室に集め、お互いに肩を寄せ合わせる

遮光フィルターを調節し全照射

乗組員全員が灰になる

7年間、筋トレ・灰になった乗組員達の横で太陽を崇拝、などをしながら生き延びる

イカロス2号が近づいてきたので1号の電源を慌てて落とす

ドッキングされ、2号の乗組員が乗り込んできたので、遭遇しないように気を付けつつ2号に移動

ミッションが失敗するよう2号の乗組員を虐殺開始。

ピンバッカーがイカれたという伏線は実は序盤に存在した

序盤、イカロス2号で、船長のカネダがモニターを見て頭を抱えるシーンがあります。
そのモニターに映ってるのはピンバッカーの記録映像。

報告する。遮熱シールドの左上部に接触を感知した。1700(イチナナマルマル)までにはそれがアステロイドストームらしきものに変化。大きさは雨粒ほど。船体19箇所に穴が開き、エンジン室にも被害が出た。クルーが3交代で修理に当たる。少量の蒸気を失う程度で済んだ。展望室から眺めていたが、月面基地の諸君にも見せたいよ。それはもう・・・美しかった・・・。

ピンバッカーは上記のセリフを、かなり落ち着いた様子で、しかも少し笑みをこぼした感じで記録しています。
それを、カネダは頭を抱えながら見ているのです。

船体19箇所に穴が開いたのに、1号の船長はやけに落ち着いています。
鑑賞者はもちろん素人なので、「そんなに慌ててないなら、大した事故じゃなかったんだ」と思いますが、実際には大事故だったと思われます。
にも拘わらず、「美しかった」などと言っています。

カネダは、同じ船長として気付いたのでしょう。
もしかしたら1号の船長は頭がおかしくなったんじゃないか?」と。

ある段階で自分が死ぬことを理解したカネダは、最期に太陽を直視します。
カネダは冷静でしたが、太陽に魅了されたという点では1号の船長と同じです。

キャパの「太陽」に対する認識

カネダ、サール
と立て続けに太陽に魅了されていく中、
主人公のキャパは、太陽に対して苦手意識を持つようになりました

その描写は、「」で現れています。

真っ逆さまに太陽に落ちていく自分の体。
悲鳴を上げてもがくけれど、そのまま太陽に落ちて焼ける・・・。
そして目を覚ます。

キャパは明らかに太陽に恐怖を感じています

しかし、物理学者として太陽を間近で見たいという意識もあったようです。
以下は、本作の科学監修であるブライアン・コックス博士(彼も物理学者)がコメンタリーで発したセリフです。

全ての量子物理学者はビッグバンを見るのが夢だ

そして映画中盤、シミュレーターを使い爆破の練習をしながらキャパはこう語っています。

まるで小さなビッグバンだ ~ 僕は死ぬのは怖くない。

これは、量子物理学者として、宇宙の始まりと同じ現象の中で死ねることに憧れを感じていることの現れです。

本作ラストでは、案の定イカロスが動かなくなってしまったので、物理学者であるキャパが爆弾の中心に向かい、手動で爆破させないといけなくなりました。

無事爆破に成功した瞬間、おそらく一瞬の出来事なのでしょうが、キャパにとってはそれが長く感じられたようで、「ビッグバン」を恍惚の表情で感じて、映画は終了しました。

物理学者として、キャパは理想的な死に方だったのでしょう。

なぜイカロスはピンバッカーの侵入を検知できなかったのか?

ピンバッカーは、誰にも気付かれずにイカロス2号に侵入しました。

ピンバッカーの侵入に気付いたのは、キャパが「残りの酸素を計算してくれ
と頼んでからです。

キャパ「イカロス、残りの酸素量を計算してくれ。」

イカロス「残りの酸素量では、あなた方は死にます。」

キャパ「それは分かってる。ミッション完了まで生きてればいいんだ。」

イカロス「いえ。あなた方はミッション遂行前にしにます。」

キャパ「なぜだ?4人しかいないから酸素は確保できてるはずだ!」

イカロス「いえ。あなた方は5人います。」

キャパ「なに!5人目は誰だ?」

イカロス「分かりません。」

キャパ「そいつは今どこにいる?」

イカロス「展望室です。」

イカロスはこのように、ミッション成功に関わる重大な事件も報告せず、飽くまで聞かれたことに返答するだけのAIです。

だから、ピンバッカーの侵入を知らせなかったことに納得できます。

では、次からサンシャインの良いところをまとめていきます。

Sunshineの良いところ①オープニングからエグイ

最初の「20th century FOX」のロゴの後、いきなり太陽が映し出されます。
その太陽が近づくにつれ、「ドゴゴゴゴ」と凄まじい効果音。

実はその太陽は太陽ではなく、太陽の光を反射した”シールド”。
つまり主人公たちが乗っている”イカロス2号”だったという開始早々ミスリードを誘う演出。

説明しづらいですがこの段階でめちゃくちゃ不気味です。
「SUNSHINE」のタイトルロゴも不気味な感じで出てきます。

映画に見慣れた人ならこの辺で「あー、アルマゲドンみたいな超大作じゃないな」と分かると思うんですけど、分からずに超大作の感じで観てしまうと、この映画の評価はグっと下がると思います。

Sunshineの良いところ②主人公がヘタレ

sundhine2057の主人公キャパ
ダニーボイル監督の映画は主人公がヘタレなのが多い気がします。

トレインスポッティング
28日後
トランス
…etc

でもそのヘタレ加減がちょうどいいというか、ガチムチマッチョが主役の映画より、見てて不安になる感じが凄いあります。
そのせいか最後まで緊張感がしっかり保たれてる。

というか、ただ単に自分がヘタレだから感情移入しやすいだけなのかも…

本作の主人公「キャパ」も、悪夢にうなされたり、ミッションの存続に拘わる重い判断を任された時は「参ったな…」と呟いたり、いい感じにヘタってます。

だがそれがいい!(可愛い!)

キャパが一番可愛く映るのが、キャシーに宇宙服を着せられるシーン
”船外の修理”という気が重い任務のためにめちゃくちゃ嫌面で宇宙服を着るキャパ。
それをキャシーがサポートする感じがどっからどう見ても「お姉ちゃんと弟」にしか見えない。

キャパはキャシーの目を見ようとしてるのに、キャシーはヘッドセットを付けたり、宇宙服をセットアップしたり、目を合わせようとはしない。
でも一通りセットが終わると、微笑みながら
大丈夫!何万回も訓練したんだから!」とキャパの目を見て励ます。

なんかこう、グッとくる。

Sunshineの良いところ③とにかくテンポを意識している

ダニーボイル監督の作品が大好きなんですが、その理由のひとつに「テンポが良い」という点があります。
このサンシャインも非常にテンポがいい。(ぶっちゃけ最初は付いていけなかった)

未公開シーンで、主人公のキャパと船長のカネダがチェスをするというシーンがありました。
これについてダニーボイル監督が「宇宙SF系映画の冒頭は時間がゆったり過ぎる演出するのが定石。だから、最初はまったりとチェスのシーンを入れる予定だった。でも早く本筋に導入させたかったから省いたんだ。」と言っていました。

そんなわけで本筋への導入はかなり早いです。
結構早い段階でドキドキさせてくれます。

Sunshineの良いところ④おいしい展開が詰まってる

「ミッションのために正義感強い人が犠牲になる」
「ヘマをしたという罪悪感からの自殺」
-270℃の宇宙空間に宇宙服無しで飛び込む」
「4人いるのに1着しか無い宇宙服。誰がそれを着るか?」
「なぜか一人多い乗組員…」

などなど、(ホラー)映画にとって王道とも呼べる痛みを伴うおいしい展開がふんだんに盛り込まれています。
もちろんオカルト映画では無いので、「不思議な力でなぜか救われた」とか「”地獄に落ちろ”という文字がラテン語で壁に浮かび上がった」
とかはありません。(ホラー映画にラテン語は付き物)

最後の最後まで現実的に話が進みます。

※ちなみに作中で「宇宙服なしで外(宇宙)に出るって本気?!外はマイナス273℃よ!」
とコラゾン(植物学者)が言うシーンがあります。

これについて科学監修のブライアン・コックス博士はコメンタリーでこう言ってます。
「これは申し訳ないが見逃してた。この状況では、”マイナス270℃”が正しい。でも、コラゾンは宇宙飛行士じゃなく酸素庭園を管理する植物学者として乗っているから、ダニー(監督)はわざと間違えさせたのかもしれない。」

んー。深い。

Sunshineの良いところ⑤登場人物のキャラが濃い

sunshine2057の登場人物

カネダ(真田広之):船長

日本人。ミッションを成功させるために真っ先に犠牲になる。
しかし、彼が死んだ途端チームが一気にバラバラになるので、それなりに統率力はあった模様。
精神科医のサールとは古い付き合いがあるという設定。

キャパ(キリアンマーフィー):物理学者

イカロス(人工知能)以外にペイロード(太陽に打ち込む核弾頭)を扱える唯一の船員のため、他のメンバーより優先度が高いらしい。ヘタレの癖に。
かなりなよなよしてる。科学監修のブライアン・コックス博士も物理学者のようで、キリアンはコックス博士の癖などを真似して演技に挑んだ。

※キャパが地球にメッセージを送るシーンで、手を合わせて指をうねうねさせるシーンがあります。これも会議中のブライアン・コックス博士を見て真似たらしい。
※備考:ダニーボイル監督の「28日後…」の主人公ジム役もやってる。

コラゾン(ミシェル・ヨー):植物学者

酸素庭園を可愛がっている。
結構現実主義で、酸素が足りないと判明した際も「酸素が足りないんじゃなくて、”全員分”の酸素が足りないだけよ」と真っ先に提案した。

メイス(クリスエヴァンス):機械技師?

現実主義でとにかく男らしい。本作のワイルド担当。
ミッション遂行のために最後の最後で命を捨てる。捨てるだけならまだしも、結構痛みを伴う勇敢な選択をした。
※キャプテンアメリカの人。

キャシー(ローズバーン):宇宙飛行士?(操縦士?)

「ミッションのために誰かが死ななければならない」という状況でも、「人の道に反することはしたくない」と涙を流す心優しい女性。
キャパのお姉ちゃんみたいな感じで映ってる。
※「28週後…(28日後の続編)」にも出てる。

ハーヴィー(トロイ・ギャリティ):通信士

副船長だったため、カネダが死んだ後船長になる。
当初は結構しっかり判断力もあったが、だんだん立場が弱くなる。(アンテナを失って通信士のとしての仕事が無くなったのも関係してるっぽい)
作中では説明が無かったが、愛する妻を地球に残してきたという設定らしく、乗組員の中で最も地球に帰りたがっている。(みんなで美しい”水星”を見てる中で、1人だけ水星に目もくれずうつ向いてるシーンが唯一説明になってるかもしれない)

トレイ(ベネティクトウォン):航海士

アジア系のハッカー。(作中でハッカーという説明なし)
やり手のハッカーで、その技術を買われて今回の任務に参加したらしい。

サール(クリフカーティス):精神科医

本作品で一番最初に登場する人物。精神科医なのに太陽の魅力に憑りつかれている。(これが割と終盤への伏線になっている)
船長のカネダとは古い付き合いらしい。
※どこかで見たことある人だと思ったら、ザ・グリードに出てた。(お次はなんだ?←これ言ってる人じゃない)

ピンバッカー(マークストロング):イカロス1号の船長

本作の敵。

彼はきっと優秀な船長だったのでしょう。
実際、コメンタリーでダニーボイル監督が「地球上で一番優秀な科学者たちはみんなイカロス1号に乗っちゃったから、本作の登場人物は全員地球で2番目に優秀な人たちなんだ」と言っています。

しかしピンバッカーは、今までのどの人類より間近で太陽を見てしまったせいか、その美しさに魅了されます。
そして、太陽を神と崇めるようになります。

結果、「神に手を出すことなんて許されない」と盲信。
イカロス1号の乗組員を全員殺し、自らミッション失敗に追い込みます。

ピンバッカーについての余談
・「ピンバッカー」の名前ってめちゃくちゃかっこ良くないですか。某サスペンスの「カイザーソゼ」に通ずるネーミングセンスを感じます。
・中の人であるマークストロングは、ガイリッチー版シャーロックホームズで、「ヘンリー・ブラックウッド卿」を演じた人です。

イカロス(ロボット音声)

声質的にも、2001年宇宙の旅の「HAL」のオマージュですね。
コメンタリーでもそう言っています。

サンシャイン2057の良いところ⑥音が良い

宇宙SFものということで、一切自然のシーンがありません
その為か、人工的に作られる効果音との相性が抜群です。

※知らない人も多いと思いますが、映画の音声のほとんどが、後で人工的に追加されたものです。

エンジン音、扉の音、機械音、全てが気持ち良い。

一番気持ち良かったのは、キャパがバーナーで鉄のドアに小さい穴を開けるシーン
この時の「ピュー・・・」って音が地味だけどすごい良かった。

サンシャイン2057の良いところ⑥音楽が良い

水星のシーンで流れる音楽が一番好き。
音楽だけでもすごい良いのに、水星の映像としっかりマッチしている。

が、本作品で一番優れているのは、間違いなくメインテーマでしょう。
Adagio in D Minor

重く壮大で絶望的な曲。

28日後のテーマを彷彿させると思ったら、作曲者は同じ人でした。(John Murphy
(役者も監督も作曲者も(たぶん脚本家も)28日後とおなじ)

28日後ほどエモくは無いが、宇宙ものらしいオーケストラをメインに、デジタルノイズやディストーションの効いたエッジのあるサウンドが特徴的。

実際にサントラも買いましたが、聴く度にクライマックスの絶望と希望が交差するシーンが目に浮かびます。

※この曲は他にも「The Walking Dead」や「キックアス」で使われているのを確認しました。どちらも「絶望と希望が交差するシーン」で流れるという共通点がありましたが、「宇宙の神秘さ」が無いがためにぶっちゃけ合わなかった気がします。

サンシャイン2057の良いところ⑦映像がきれい

宇宙空間がしっかり描かれており、それが恐怖度をしっかり高めています。
遮光フィルターごしに見える太陽も脅威的な美しさで、これに近づき過ぎたがために錯乱してしまう人たちの気持ちもなんとなく分かります。

しかし僕が観ていて一番心地良いのは、宇宙船内の映像

ダニーボイル監督にはこだわりがあったらしく、本作では一般的な照明器具は使わなかったそう。
飽くまで、船内の中にある明かりだけで照らしたかったらしく、そのせいか良い感じに暗いです。

お次は賛否両論なとこについて書いていきます。

賛否両論な点①演出が濃すぎる

カメラぶらしまくり
接写しまくり
サブリミナル
映像の伸縮

特に、サブリミナル効果は最初死ぬほどビックリします。

ライトがこっち(カメラ)を向いた一番まぶしい瞬間にだけチラっと人の顔(写真)が写るというキワドイ演出。
初めて見た時は、恐怖を感じつつも中々興奮しました。

※サブリミナルとは、動画などに1コマだけ(認識できない秒数)別のスライドや画像を入れ込み、気付かれないうちにそのイメージを潜在意識の中に入れ込もうとする手法ですが、本作ではそういうステマ的な使い方ではなく、もっと分りやすく演出として挿入されてます。

サブリミナルのシーン
※これが問題のサブリミナルシーン。イカロス1号の真っ暗な船内を調査中、こういう笑顔の人(1号の乗組員)がチラチラ映りこみます。この瞬間だけを見てもすごい不気味。

賛否両論な点②エンディング曲が変

ホラー映画とは言いましたが、かなり素晴らしい終わり方をします。
感動的と言ってさしつかえない終わり方なんですが、エンドロール中に流れる曲が変な曲です。

いや、ダニーボイルはいつもいつも素晴らしい音楽を使ってるので、Sunshineでも決して外してるわけじゃないんですが、かなりシュールなので好き嫌いはハッキリ別れると思います。

しかもエンドロール中は、小窓で本作のまとめが流れます
この演出は結構嫌いです。

賛否両論な点③宇宙服がダサい

ずんぐりむっくりのキンピカ。
どうやら科学監修のもと現実的なデザインらしいですが、結構シュールです。

sunshine

賛否両論な点④パッケージがダサい

2号の乗組員がこっちに向かって歩いてるというデザイン。
合成感が半端なく、すごく古臭い。
ダサイ。

Sunshine2057:まとめ

興行収入的には失敗した映画のようです。
収益的に失敗したけど、今なお根強い人気がある映画のことを”カルト映画”と言ったりしますが、サンシャインはどうやらカルト映画にもなれていません。

でも、逆にそういうとこも含めて好きなのかも…

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