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【ブラックミラー】S4E3「クロコダイル」感想と考察(星3)

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ぱっかん
執筆者:ヘタレブロガーのぱっかん(@pakkan316

ネットフリックスで独占配信されている「ブラックミラー」。
シーズン4エピソード3「クロコダイル」のネタバレ感想記事です。

※当記事は
「クロコダイル 感想」
「クロコダイル 考察」
「クロコダイル ネタバレ」
などのワードで検索される方におすすめです。

作品情報

原題Crocodile
上映時間59分
監督John Hillcoat(ジョン・ヒルコート)
原作・脚本Charlie Brooker(チャーリー・ブルッカー)
キャスト Andrew Gower
Andrea Riseborough
おバカさ☆☆☆☆☆
シリアス度★★★★☆
胸糞度★★★☆☆
理不尽度★★☆☆☆
オチの爽快感★★★☆☆
総評★★★☆☆(星3)
設定 「リコーラー」という「生き物の記憶を映像化できる装置」が一般化した近未来。

あらすじ

ミアはロブの運転する車の助手席に乗っていた。
ロブは脇見した隙に一般人を轢き殺してしまう。
警察に連絡しようとするミアを引き留め、ロブは死体と証拠を湖に沈め、ミアも嫌々ながらそれを手伝う。
それから15年後。
その真実に苦しみ続けたロブは、匿名の手紙を使い事実を遺族に知らせようとする。

※次項からネタバレを含みます。
 
 
 
 

ネタバレ感想と考察

良い点:嫌な描写の連続・・・

「もし自分が殺人の加害者になってしまったら・・・」というテーマのサスペンスは多いです。

最近では「最悪の選択(2018)」や「1922(2016)」という作品を観ました。
特に最悪の選択とは非常に似通った部分があります。

これ系の映画は、本当に嫌な緊張感が走ります。

真実を隠し通すために嘘をつき続け、そして人を殺し続ける。

主人公のミアは、ロブの自滅的行為を止めるべくまずロブを殺します。
そしてたまたま無関係な交通事故を目撃したばっかりに、「リコーラー」という記憶を映像化する機械で頭を覗き見られます。

その結果、保険会社の女調査員に殺人がバレてしまい、その調査員を殺します。

調査員の殺人シーンも中々きつかった・・・。
実際には引きの家のカットが映し出され、そこで「ゴン(木の棒で撲殺する音)」と3回鳴るだけなので視覚上は何ともないのですが、その演出がまた生々しい・・・。

そしてその調査員は自分の夫に行先を告げていたので、ミアはその夫も殺します。
このシーンも生々しい。

調査員の家から立ち去ろうとすると、その家には子供が・・・。
嫌な予感がしましたが、ミアはその子供も殺します。

ちょっと殺し過ぎやしませんかね。

ただ、一番嫌な事実が「ロブの味方をしたのが発端」ということです。
ノアが運転をしていたならともかく、ノアのこの状況への入り口は、ロブの責任です。

 

そんなロブに巻き込まれたせいでこんな状況になってしまったので、この事実で少し胸が苦しくなります。

※関連記事は記事の最後でまとめて紹介します

考察:ミアはサイコパスか?

ミアは、「築き上げたものを失いたくない」という一心で殺しに走ったように見えます。
そしてその決断力、任務遂行力や死体遺棄のアイディアは相当なもので、殺人後の情緒とは思えないほどに冷静でした。

確かにミアは、殺人後にかなり苦しむ素振りを見せていましたが、精神的に狂ったわけでもなく、少なくとも平静を装う素振りはできる状態でした。

どうやらミアは元から「サイコパス気質」だったようです。

ここで言う「サイコパス」とは「犯罪者予備軍」だけの意味ではなく、「冷静で感情を切り離した決断が出来る優れた人格」という意味も含みます。

実際に実業家として成功しているミアは、やはりどこかサイコパス気質があったのでしょう。

 

調査員が乗り込んだ車の窓を割るという行為も中々ですし、即座に納屋に縛り上げる行動力、判断力もすさまじいです。

更に、必死に懇願する調査員の言葉を、冷静に「嘘よ」と判断するところもサイコパスのソレです。
ミアからすると、調査員の言葉は信じたかったでしょうし、凡人なら取り乱す状況だったと思います。

しかしミアは一切感情的な声を上げず、終始淡々とした口調で調査員と会話します。

これは個人的なアイディアですが、調査員とこのようなやり取りあるのであれば、ミアは建築家ではなく、心理学者とかの設定の方がより深みが出て面白かった気もします。

でもそうなると、ロブの死体遺棄方法を変えないといけないか。

ちょっと悪い点:子供はどう考えても殺さなくて良かった

調査員家族の息子。
半ばナレーション処理のような形で、ミアが子供を殺していたことが判明します。

でもあれはわざわざ殺さなくても良かったはず。

ミアは調査員家族の家にステルスモードで乗り込み、そして夫を殺します。
そして家を出た後に子供の声が聞こえました。

 

だから子供とは面会してません。

しかしわざわざ家に戻り、子供の前まで近づき、どうやら殺したようです。

「リコーラーという装置があるから証人は消さなければならない」という思考は分かりますが、あの時、子供が見ていたという描写はありませんでした。
もちろんミアが「見ていた”かもしれない”」と思って殺したという可能性も理解できますが、子供の登場が唐突だった事もあり、自然に鑑賞してたら「子供はスルーしても良かった(した方が良かった)」と思えてしまいます。

ちょっと悪い点:モルモットの記憶はさすがに厳しい

不条理系SF短編エピソードにこんな事を言うのは場違いですが、いくらなんでもモルモットの記憶を基に捜査を進めるのは厳しいと思います。
記憶領域が人間とは全然違うし、それに人間と違って「思い出を引き出そうとして引き出す」ということが出来るはずがありません。

僕は生物学に明るいわけでは無いのであまり断言はできませんが。
※あの動物がモルモットなのかどうかも正直怪しいです

考察:タイトルのクロコダイルって何?

他の感想・考察記事を読んでも良く分からなかったし、自分でも思いつきません。
分からないというか、「説が多過ぎ」という状況です。

とりあえずそれらの説を箇条書きでまとめます。

・「Crocodile Tears(クロコダイルの涙)」という中世の伝説から来ている

・Crocodile Tearsとは、「ワニが嘘泣きで獲物をおびき寄せ仕留める」という意味もある

・Crocodile’s Dilemma(ワニのジレンマ)という有名な話から来ている

・リコーラーをセットアップする時、ワニの口が開いてるように見えるから

個人的には、嘘泣きを意味するCrocodile Tearsから来ているような気がします。
ミアは殺人や尋問中ずっと泣いてたけれど、凡人には無理なレベルで平静を装っていましたので。

考察:リコーラーはなんであんなに古い筐体なの?

作中に登場するリコーラー(Recaller)
作中に登場するリコーラー(Recaller)

Recallerとは「再発信」のような意味で、使い方通りの名前だと思います。

被験者のこめかみに発信機を付け、そこから発信される記憶を映像化するリコーラー。
恐らく舞台設定は2030年とかのはずなのに、リコーラーのデザインは1990年代のWindowsを想起させます。

かっこいいSUZUKIの近未来車や、無人配達車などが一般化しているハイテクな世界で、何故リコーラーだけあんなに古臭いんでしょうか?

その答えは全く分かりません。
どこにもそれを書いた考察記事も無いし、自分でも思いつきません。

 

意味が分かりません。

いや、でもよく考えると、古臭いのはモニター部分だけで、被験者に取り付ける発信機の方はハイテクなデザインでした。

リコーラーの発信機
リコーラーの発信機

いや改めて見るとそう新しくもないな・・・。

もし個人的に答えをひり出すとしたら、きっと「記憶を呼び起こすような装置は、淘汰されて当然」というメッセージが込められているからではと予想します。

前作の「アークエンジェル」でも人の記憶を保存できる装置が登場し、シーズン1エピソード3「人生の軌跡の全て」でも記憶保存がテーマでした。

 

ブラックミラーは、ブラックミラーというブランドを通して「人間の曖昧な部分の素晴らしさ」を我々に伝えようとしてる気がします。

だから、リコーラーを古臭いデザインにすることで「この機械はもう90年代に廃品していて、一部の物(怪しい調査員とか)だけが使用してる」という設定にした気も、しないではありません。

もちろん警察もリコーラーを持ってる描写がありましたが、警察がリコーラーを使用するシーンはありませんでした。
だから警察側は、もっとちゃんとした、本格的な最新版リコーラーを持ってる可能性もあります。

めちゃくちゃこじつけですので、誰か分かる方いましたらお教えください・・・。

考察:ノアの子供のミュージカルがドストレート

ブラックミラーらしい皮肉が光ります。
エンドロール直前、ノアの息子のお遊戯会(合唱)があるのですが、その時の歌詞がこれです。


なりたい自分になれたはず
今からだって遅くない
考え直すと心に決めた
君だって賛成だろ

ドストレートにノアの事を歌ってます。
それも陽気なメロディで。

誰の歌か、ブラックミラーオリジナルなのか等まで調べてませんが、確実に狙ってます。

イースターエッグ・メタ発言

分かりませんでした。
あったのかな?

評価・まとめ

総評:★★★☆☆(星3)

ドストレートで面白い作品でした。
ノアが冷酷で残忍なサイコパスで、やっぱりタイトルの「クロコダイル」は、ノアの事を言ってるような気がします。

 

ラストシーンのキリキリ感が良い意味で凄く嫌です。



Trash Area(筆者のバンド)のオリジナル曲

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「臆病なのに幸福度で言えばたぶん福岡でTOP3に入る」と自負してます。また、病みやすいのを良いことにあんまり頑張らずに生きてます。
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